『古事記(こじき/ふることふみ)』は、
日本でいちばん古い物語です。
神さまが生まれた物語や、
日本がどうできたのかが書かれています。
むかしの人たちは、これらの物語を
大切にしてきました。
ふしぎでおもしろい物語がたくさんあるので、
ぜひ読んでみてください。
古事記とは
なぜ古事記は作られたの?
むかしの日本では、神さまや天皇の物語は人から人へ、口で伝えられてきました。しかし、そのような伝えかたでは
・人によって言い方がちがう
・だんだん内容が変わってしまう
・忘れられてしまう
という心配がありました。
さらに、国の大切な文書をしまっていた国庫が火事で焼けてしまう出来事があり、
それまでの歴史の記録が失われてしまいました。
これをとても残念に思った天武天皇が、
「日本の大切な物語を、きちんと文字にして未来へ残そう」
と考えたことが、古事記が作られるきっかけになりました。
編纂者について
「古事記」の発案者
天武天皇は、正史の編纂を命じ、古事記の土台を作りました。
「古事記」完成時の天皇
和銅四年、安万侶に記録をまとめさせ完成に導きました。
驚異の記憶力を持つ人
一度聞いたことは決して忘れない能力で物語を暗誦しました。
筆を振い記した人
阿礼が語る言葉を文字としてまとめ、古事記を執筆しました。
古事記の成り立ち
図書が焼け、大切な歴史の書物が失われる
天武天皇が稗田阿礼に、伝承を覚えるよう命じる
天武天皇が亡くなり、編纂が中断する
元明天皇が即位する
元明天皇が太安万侶に、書きまとめるよう命じる
古事記が完成する
古事記序文
わたくし、安万侶が、つつしんで申し上げます。
はるか昔、世界はまだ形も名もなく、
混じりあっていました。
やがて天と地が分かれ、アメノミナカヌシ、
タカミムスヒ、カミムスヒが成り、
世界は動きはじめます。
つづいてイザナギとイザナミが生まれ
万物の祖となりました。
イザナギが黄泉の国から帰り、禊を行うと、
日と月の神をあわせ多くの神々が生まれました。
天の岩戸の神事やスサノオの活躍を経て、
神々の世は栄え、国を治める道が定まります。
ニニギは高千穂に降り、
神武天皇は大和に入り国をひらきました。
歴代の天皇はそれぞれの徳をもって国を治め、
天武天皇は、伝えられてきた歴史に誤りがあることを憂い、
稗田阿礼に古い言葉を覚えさせました。
のちに元明天皇がその志を継ぎ、
阿礼の記憶をもとにこの書をまとめさせました。
天地のはじまりから推古天皇の時代までを記し、
三巻としてここに献上いたします。