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アマテラスは、まごのニニギに、
「地上をおさめなさい」と言いました。

ニニギは、アマテラスからもらった剣、勾玉、鏡の
三つの宝物を持って、空の雲をかきわけて地上に降りました。
地上に降りたニニギは、朝日がキラキラとさし、夕日も明るくてらす場所、高千穂をみつけます。

「ここはたいへんよい地だ」と言って、りっぱなきゅうでんを作って住むことにしました。
ニニギは、海辺のきれいな場所で一人の美しい女の子に出会いました。

ニニギがなまえをたずねると、女の子は
「コノハナサクヤビメといいます」と答えました。
ニニギはひとめで好きになり、「私とけっこんしてください」とお願いしました。
話をきいたコノハナサクヤビメのお父さんは、とてもよろこびました。

「姉のイワナガヒメもいっしょに、二人ともおよめにいかせましょう」と言って、
二人をニニギのところへ送り出しました。
ところが、イワナガヒメはあまりきれいな姿をしていなかったので、
ニニギはイワナガヒメをおうちに帰してしまいました。

それをしったお父さんは、とてもかなしんでこう言いました。
「イワナガヒメといっしょにいれば、あなたたちの命は『岩』のようにずっとながくつづいたはずでした。
でも、きれいな妹だけをえらんだので、あなたの命は『桜の花』のように、パッとさいてすぐにちってしまう、みじかいものになるでしょう」
これが、わたしたち人間の命が、花のようにいつかおわってしまうりゆうだと言い伝えられています。
ニニギとコノハナサクヤビメがけっこんして、すぐに赤ちゃんができました。

ところが、ニニギはあまりのはやさにびっくりして、
「本当に私の子なのか?」
とうたがって、コノハナサクヤビメをせめてしまいました。
コノハナサクヤビメはとてもかなしくなり、「うそではないことを証明します。」と言いました。
コノハナサクヤビメは出口のない部屋にはいると、なんとその部屋に火をはなちました。

「もしこの子が、天の神さまであるあなたの子なら、火のなかでも無事にうまれるはずです。
もしそうでなければ、私は無事ではいられないでしょう。」
お部屋が赤々ともえるなか、コノハナサクヤビメはいっしょうけんめいに赤ちゃんをうみました。

すると、火にまけることなく、三人の元気な男の子が無事にうまれました。
ホデリ、
ホスセリ、
ホオリと名付けられました。
こうしてコノハナサクヤビメは、自分の言葉がただしいことをしょうめいしたのでした。