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あるところに オオクニヌシ という、とてもやさしい神さまがいました。

オオクニヌシ
にはたくさんの兄がいて、美人と有名な
ヤガミヒメ
にみんなで求婚しようと出かけます。
オオクニヌシ
は兄たちに大きな袋を背負わされていちばんうしろを歩いていました。
途中で、皮をむかれて泣いているウサギがいました。

いじわるな兄たちは「お前はこの海水を浴び、風の吹くのに当たって、高い山のてっぺんに横たわっておれ」
と言いました。
しかし、ウサギの体はもっと痛くなってしまいました。
さいごに、 オオクニヌシ が通りかかりました。

オオクニヌシ は「お前はどうして泣き伏しているのか」とウサギに聞きました。
ウサギは「 ワニ をだまして島に渡ろうとしたのです。」


「とちゅうで『お前たちは私にだまされたのだ』と言ってしまったために皮をむかれてしまいました。」と言いました。
オオクニヌシ は、真水でからだを洗って、すぐに蒲の花の上に横たわり転がれば、お前の身体はきっともとの肌のように治ると教えました。

ウサギのからだは元通りになり、「きっと ヤガミヒメ は、あなたさまが手に入れるでしょう」と言いました。
ヤガミヒメ
のともについた兄たちは言います。
「おれたちと結婚してください。」

しかし、ウサギの言ったとおり
ヤガミヒメ
は
「私はあなた方の言うことはききません、
オオクニヌシ
と結婚します」と言いました。